他人の日記

2001年2月3日
日記とは本来、自分だけが自分のために書くものだ。ところが、この日記は自分以外の人も読める日記である。というよりも、どちらかというと、他人に読んでもらう日記かもしれない。

谷崎潤一郎の「鍵」という作品は、まさに日記文学の頂点に立つ名作であるが、あれなどは日記の秘密性を逆手に取ったものかも知れない。

やはり、日記とは本質的には自分の心を正直に書いてしまうものだし、そこに虚構があるとそれは日記ではなく単なる小説となってしまう。

だからこそ、他人の書いた日記にはある種の野次馬的感情が入り、小説よりも面白い。
「事実は小説より奇なり」とは正にそれである。
ここの日記はそういう意味でどれもこれも読みだすと面白い。

日記は振り返れば小学生の頃から「絵日記」など夏休みの宿題でいやいややらされた記憶がある。
以来、日記をつける事をすすんで始めようとした事はあってもたいていは三日坊主であった。

おそらく、今でもこのような形式の日記でなく、本来の日記をつけるとすれば面倒くさいとすぐに止めるだろう。不特定の他人の目に晒されるからこそ、何かを書こうという気が起こる。自分のための日記が、これでは他人のための日記ではないか・・・。

しかし、それではいけないのか?いいではないか。
動機が何であれ、「書く」ことに意義がある。
内容はそれぞれの個性があるだろう。
他人に受ける内容で書こうとするとそれは日記でなくなる。やはり最低限のモラルとして、自分の考えや感情を正直に書くことがマナーだと思う。

いやはや、今日は何だか固い内容の話になってしまった。
書き込む前に、他人の日記をはしごして読むのが結構面白いのだ。
色々な日記を読んでいて、ふと感じた事が今書いたような事だったに過ぎない。

それにしても、このサイトは企画した人のアイデアが光っていると思う。奇抜だが面白い。
何かを書かないと落ち着かなくなる不思議な日記だ。

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