そんなバカな・・・

2002年3月18日
この4月から医療の保険請求点数の改正がある。

今日、3月8日付けで発令された通達を見て驚いた。

前にちょっとこの日記でも書いたが、まず手術の点数が殆ど下がる。技術料が下がるわけだ。
それだけならまだ許せる・・・。

あきれたのは、手術を行う病院が「一定の条件」を満たしていなければ、同じ手術をしても技術料の評価が違うということ。

例えば、Aという手術をしたとしよう。この手術の点数が100点とする。(改正前はこの点数が130点だった。それがまず、100点に下げられた)
で、この手術を○病院でするとそっくり100点請求できる。ところが、△病院では規定の条件を満たしていないためにその7割の70点しか請求できない・・・。

規定の条件とは、理屈では確かに頷ける条件ではある。
つまり、その手術件数が年間○○例以上あること・手術をする医師が経験5年以上で○○名以上常勤でいること・○○の検査を年間○○例以上していること・○○の資格を有する技師が常勤でいること・・・etc
とにかく手術の種類に応じて実に細かく条件の設定がある。

あきれるのはその条件が去年の平成13年の1年間実績での話。しかも発令はついこの前の3月8日。そして実施が来月4月から・・・。

そんな晴天の霹靂のような話があるだろうか?
事前にそんな情報もなく、いきなり「そうなりました」というお知らせだけ!?
大学病院クラスでもその条件が満たされない所もある。ましてや地域に根ざした中小の病院では殆どがその条件を満たすことは出来ないのが現状なのだ。

せめてその条件が事前に知らされれば、それに対してどの様に対応すべきかをそれぞれの病院が考える余裕もあるというものだ。
それが、いきなりの話だからパニックだ。

実際に技術料の点数が下げられ、さらに条件を満たさない殆どの病院では下げられた点数の7割しか請求できないのだから、トータル的には同じ手術をしても約半分の技術料しか請求できないことになる。

全国規模でみると、それらによって医療請求額は大幅に減少するのは間違いない。
これが実のところは狙いではある。

それにしても、こんなことがまかり通っていいのだろうか???
下手をすると中小の病院は経営困難となる懸念が出てくる。

患者の負担は増え、医療サイドも大幅に収入が減る。誰が喜ぶのか???

患者は医療を受けにくくなり、病院は医療を施しにくくなり、これで日本の医療は大丈夫なのか?
世界一を誇る長寿国は、今回の医療改正(?)で大きな危機を迎えようとしているように思えてならない。
一体この先どうなるのだろう?

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