多くのゴルフコンペは、個人競技だ。
トップアマチュアは別として、たいていハンディ戦である。

ゴルフは基本的に4人一組でプレーする競技だ。従って、一緒にプレーするのは「パートナー」ではなく、「同伴競技者」である。自分以外の3人は仲間ではなく、ゴルフの上では「敵」なわけだ。

コンペの場合、参加者がたくさん集まり、組数が増えてくると当然ながら「敵」が大勢となる。小さなコンペよりも大きなコンペの方が優勝しても気持ちがいい。
このような個人戦はそれで面白いが、チーム戦にも面白い競技方法がある。

スクランブル方式という競技方法だ。
アメリカではかなり一般的な競技方法だ。日本でも時にこの方式の競技が行われている。

要するにチーム戦として競技を行うもので、この方式だと一緒の組でプレーする人たちは同伴競技者ではなくパートナーとなる。

競技方法について説明しよう。

18ホールズストロークプレーのスクラッチ競技で、ハンディは取り入れない。

通常のプレーと同じように、全員がティショットを打つ。そしてその中からチームとしてベストポジションと思われるボールを一つだけ選択し、その地点(選択されなかった他のボールはすみやかにピックアップし、その地点へ持ってくる)から、また全員が2打目として打つ。

3打目以降も、カップインまで(パッティングも含む)ベストボールを選択しながら繰り返していくのだ。

最も条件がいいとチーム全員で判断したボールを選んで、チーム全員でスコアメイクするわけである。

ただし、ティショットの制限というルールがある。ティショットにおいては18ホールの内1人最低4ホール(4ホール×4人=16ホール)を選択しなければならない。
(3名プレーの場合は1人最低5ホールとする)残りの2ホール(3名の場合は3ホール)は、チーム内の誰のティショットを選択しても構わない。
ホールアウトの時点でこの条件をクリアできなかった場合は、1ホールに付き2打を付加する。

この方式だと、チーム全員が協力して大胆にあるいは繊細にコースを攻略していく面白さがある。チームの中のプレーヤーの最もいい条件のボールを選んでプレーを構築していくので、全員がチームとしてのスコアに貢献出来るチャンスがある。

当然ながらそれなりにいいスコアが期待出来るため、スクラッチ競技(ハンディなし)となるわけだ。

このスクランブル方式のコンペを実際に経験した方の感想をネットで見かけたので以下に紹介しておこう。

・・・『スクランブル・ゲームは楽しいよ!

12月12日に、加賀電子主催のプロアマ・ゴルフ大会が開催され、各界のゴルフファンに混じって、私も招待の栄誉を受けた。

場所は、伊藤園レディーズゴルフ大会の会場であるグレートアイランドゴルフクラブ。

試合の方式は、スクランブル。女子プロ一人にアマチュアが3人のチームを組む。

全員がすべてのショット、パットを打つのだが、4人のボールでもっとも有利なものを選び、そこから4人が次のショットを打つのだ。

プロ1−2年生の女子プロが約40名と、アマチュアのゲストは136名が招待され、合計46組の大規模なコンペだった。
私の組は、長堀容子プロ、セントラルスポーツの後藤忠治社長、バンダイの山科誠名誉会長と私。

ドライバーは後藤さんが250−260ヤードをまっすぐに打ってくれるし、長堀プロもそのすぐ後ろ。
山科さんと私は220−230ヤードだから、参加することに意義あり、といったところ。

ほとんどの場合、後藤さんのドライバー着地点から、4人が2打目を打つ。いつもの自分のドライバーよりも30−40ヤード前で、フェアウエイの真ん中から打てるのは嬉しい。ここからが山科さんと私の出番!
ショートアイアンとパッティングは二人とも得意なのだ。

もちろん長堀プロは確実にグリーンに乗せて、パッティングもシュアだから、心強い。

この調子で、1番ホールから、4つ連続でバーディが取れた。これなら18アンダーを狙おうという気になった時、5番ホールで4人とも2パットで、パー。全員ともまるでボギーを打ったときのように、意気消沈。でも次のホールから、またバーディラッシュ。

結局前半は、7アンダーで、ランチブレイク。それでもトップクラスで折り返したので、さらに気を引き締めて、後半へ。

結局、17ホールを終わった地点で、14アンダー。最終の18番は、左に池があって、美しいクラブハウスが待ち構えるパー4。
全員2オンだったが、最も近い長堀プロのボールを選んで、4人が順にパット。アマチュアゲスト3人がすべて2パットで、パーを確保したが、どうしてもバーディが欲しい!そのプレッシャーの中で長堀プロは完璧なパットを打ち、見事カップイン!我々四人は狂喜して、祝福し合った。

その後、表彰式が行なわれた。我々は46チーム中、第三位だった。もう1ストローク良ければ、優勝できたのだが、我々は十分にエンジョイしたので、大満足だった。

このようなスクランブル方式のコンペは、4人が協力しあい、戦略を相談して、お互いの成功を喜び合うという素晴らしいものだ。もっともっと日本でプレイされたらいいだろう。・・・以下省略』



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